銭形平次捕物控の初出誌を収蔵する図書館:
銭形平次捕物控の初出誌/初出紙を収蔵している図書館のリストです。作品の並び順は河出書房版銭形平次捕物全集の順番、書誌を便宜的に使用していますので、実際の初出誌の発行年度がずれているものがあります。
2017年に調査した結果を、マイクロフィルムやデジタル資料になっているものを含めて掲載しています。国会図書館に収蔵されていない本については、関東地方の図書館を優先して掲載し、関東地方の図書館にない本は対象を全国に拡げています。また、大学図書館は紹介状無しには非公開であるところが多いので、掲載優先順位を下げてあります。
初出誌が不明な作品は「娘の役目」「お此お糸」「一番札」「嵐の夜の出来事」「蔵の中の死」の5作品、初出誌が新聞広告で確認できていても収蔵図書館が見つからなかった作品は「鍵の穴」「処女神聖」「貧富問答」の3作品、「妹の扱帯」(原題「紅い扱帯」)は筆者は現物を所有していますが収蔵図書館は見当たりません。
なお、新聞連載の作品は、連載開始日と連載終了日の掲載誌の有無は現物で確認していますが、掲載期間中のすべての号が収蔵されているかどうかは未確認です。昭和20年代の新聞の場合には、一部の日付の号が欠落しているほうがむしろ普通で、完璧に残っていることはまれです。地方新聞の初出はすべての新聞を調べることはできていないので、あくまでも一例と考えて下さい。
新報知・報知新聞については昭和22年3月31日以前の号は国会図書館および野球殿堂博物館では現物確認ができませんが、報知新聞社の「個人向け紙面提供サービス」によって同社に保存されている誌面のコピーを得ることができます。
憲政資料室は国会図書館の本館4階にありますが、入室には国会図書館とは別の手続きをする必要があります。憲政資料室は主に近現代日本政治史に関する文書類を所管しています。終戦直後、占領軍の検閲制度があったころに、検閲のために提出された雑誌、新聞などがゴードン・W・プランゲによって米国メリーランド大学に保存されました。この資料は「ゴードン・W・プランゲ文庫 -- 1945-1952年日本における連合国の占領」と命名されていますが、このプランゲ文庫のマイクロフィルムが憲政資料室で公開されているのです。昭和23年ごろの雑誌の宝庫になっているのですが、一方で占領軍による検閲の生々しい記録でもあります。
「家の光」はJAグループの出版・文化事業を営む「家の光協会」が出版している月刊誌で、ピーク時には180万部が発行されていたとのことですが、農協を通じて農家へ配布される流通システムで、取次経由で書店に卸される一般の書籍ルートとは異なっています。このためか、あまり公共図書館には置かれていません。大学図書館にはかなり収蔵されているのですが、紹介状が必要なところが多いので、ここでは大宅壮一文庫を例示しました。
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